

波佐見に根ざして70余年、ヒトとモノの架け橋になると同時に、波佐見焼の伝統をつなぐ活動、町の将来を見据えたツーリズム推進にも精力的に取り組んできました。こうした活動が評価され、"地域未来牽引企業"の認定をいただいています。
地域振興活動
クラフトツーリズム
十数年に渡りNPOと共同で取り組んできたグリーンクラフトツーリズムを次の段階へと発展させた"クラフトツーリズム産業"構想が、経産省"ローカルクールジャパン推進事業"に選定(全国5地域)されました。
波佐見焼(クラフト)とものづくり体験観光(ツーリズム)を一体化し、国内外へのプロモーションや付加価値商品の開発によって、観光促進と波佐見焼のブランド力向上を目指しています。
主な活動内容
◎クラフトツーリズム産業協議会全国大会開催し、全国の産地と連携して日本のものづくりを世界へ発信
◎FAMトリップの実施し、体験レポートや動画を制作してSNSやWEB、雑誌などで国内外への情報発信(多言語)
◎ものづくり体験ツアーを企画し、旅行サイトに掲載
◎東京芸術大学・東京工業大学との共同開発した"世界一おいしく飲めるマグカップ"をニューヨークの展示会へ出品
◎書籍"笑うツーリズム"の出版
◎民泊(ゲストハウス)事業によるインバウンド対応


地域資源の再生
江戸時代創業の窯元・幸山陶苑が2001年に廃業。その後、2000坪もある広大な工場跡地"西の原工房"を西海陶器が継承し、有効活用するプロジェクトが動き出しました。
私たちが目指したのは、400年の歴史があるものづくりの町に新しい価値を創造する場をつくること。まず、築80年を越える古い建物の佇まいを活かしながら手を加え、若手の陶芸家やアーティストが活動できる工房などを設けました。
古さと新しさが融合した創作の場ができると、当時波佐見町に移住してきた陶芸家・長瀬渉の助力と人脈もあって次々と西の原に若者が集まり、新たな発想の陶磁器をはじめ、ギャラリーやカフェ、生活道具の店などが生まれていきます。
彼らがもたらした地域にはないアートやデザイン、食やモノは、若者を中心に関心を集め、その影響は次第に周囲に波及していき、やがて県内外から多くの人が訪れる波佐見の中心地に。今でもその歩みを止めることなく、ゲストハウス建設など、クラフトツーリズムと連携したプロジェクトを推進しています。


人材交流・育成活動
毎月第一土曜日開催の"朝飯会"は、県内外の様々な職種の人材が集まり、ざっくばらんに情報や意見を交換する場。会長の児玉盛介を中心に20年以上(前身の鷹山会を含める)続いており、この会を中心にストックされていく多様な情報と知恵、人脈は、地域振興の大きな原動力になっています。
また、全国各地で定期開催している波佐見焼の養成講座をサポートするなど、新たな人材の発掘・育成にも取り組んでいます。

陶×農の相乗効果
波佐見町の名所"鬼木の棚田"が日本の棚田百選に選ばれるなど、地元の農作物も貴重な地域資源の一つ。親和性の高い波佐見焼と地元食材を組み合わせ、一流料理人が手がける創作コース料理でもてなすイベントを実施したり、毎月第3日曜日には、西の原でファーマーズマーケットを開催しています。
こうした業種の垣根を越えた連携は、これからの地域活性化に不可欠であり、今後も継続・発展させていきたいと考えています。
